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昨年のコラムで、提携建築士・工務店メンバーで行った東日本大震災の被災地支援について書きました。さらにテイクスで提案させていただいた、加工作業や販売のためのスペースになるようなドーム型の小屋についても紹介しました。ですが被災地の地権問題が足かせになっていて、残念ながら未だ建設には至っていません。地権の問題に抵触しないよう、基礎をつくらない方法での建設方法なども構造家と相談していますが、浜辺の強風などの問題もあって、その後もこの提案はまだ先には進めていません。

そのような状況のため、被災地での実現は難しいままなのですが、それよりも先に、あきる野市にある生活クラブ協同村に、ドームの一部を屋根とした施設をつくる運びとなりました。協同村は新たに生まれ変わるべく、様々なプラが進んでいます。そのひとつが、キャンプ場を原っぱゾーンとして整備する計画で、お庭を専門とされる提携建築士の横山裕幸さんがランドスケープを担当され、我々テイクスが炊事場や集いのスペースなど建物の計画を担当しています。竹林沿いに配置し、広場とつながりながら、竹林越しにを川を臨めることができる場を考えました。キャンプサイトの木立の中に、炊事場や集いのスペースを、第二の木陰を生み出すようなイメージで、提案しています。シンクのある作業台が並ぶ水場の「水の木陰(こかげ)」、炉が並ぶ「火の木陰(こかげ)」はすでに完成しました。ちょっとした休憩のできる「集いの木陰(こかげ)」は来年度以降に誕生する予定でが、この3棟が竹林沿いに並び、川とキャンプ広場をモダンな木陰がやわらかくつないでいくことになります。来月の原稿で、完成した報告をさせていただきたいと思います。

遠景
近景(左側:火の木陰、右側:水の木陰)


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